ものすごーーーーーーーく面白かった。
当時、「ムネオハウス」なんて友達とふざけてただけの記憶しかなかったのだけど
背景で国策捜査なんてことが起こっているなんて知らなかった。
外務省の膿を出すため、作中でも書かれているようにおそらく「時代のけじめ」として
作者は逮捕されます。
逮捕理由は、「別予算の金を目的と違うところに使った」てのと、
「工事を特定業者にするよう策定した」というもの。
こんなちっちゃなことも事件として逮捕するのかと
国の恐ろしさを知りました。
そういえば、前にイーホームズの藤田社長も、
大した件じゃないことで逮捕されていたのを
「何でこんな理由で逮捕するんだろ?」て疑問に思ったっけ。
小さな事件で逮捕して、後で他の余罪を引っ掛けるというやり方が
あることはニュースをみていて知っていたけれど
「検事さんたちは本当に疑って追求している」ことには驚いた。
この小説は、決して作者の一方的な感情や認識を書いてるわけじゃなくて
すごく冷静に第三者的に書かれていると思いました。
だから事件の背景もよく分かるし、
当事者によって色々な考え、行動の理由があることも想像しやすいものになってます。
証言をやめた人、罪を認めちゃった人、
他人に罪をかぶせた人。
作者には彼らの気持ちもわかる。
たぶん彼らと作者の違いは、守るべき対象だったんでしょう。
彼らにとって守るべきものは、家族や自分だったけれど
作者にとっては国益と鈴木宗男だったもよう。
事件について分かるようになることはもちろん、
獄中記としても面白いです。
作者が案外囚人生活を満喫しているところが笑えます。
それと、偶然にも隣に(おそらくあさま山荘事件の)死刑確定囚が
いることが分かり、彼の刑務所での生活など語っているシーンがあるのですが
彼の生活を垣間見ることができたりと、
パンピーにはなかなか体験できない貴重な体験を擬似的に体験できます(笑)
最後に、この小説で一番好きなところが、
西村検事との戦いと友情(笑)。
最初は完全に主人公を落とそうとする敵と思って
西村検事を見ていたのですが
彼は本当に作者を有罪と思って捜査していること、
だからこそ作者の話を聞いて「なんかシナリオと違う」と思い、
ロシア外交を検事として他の誰よりも勉強して、
ときには作者に教えを請うほど真実の追究に熱心なこと、
権力に媚びたりしないで、自分の正義を持っていること
が作者との様々なエピソードにあらわれていて、
最後には作者と同じように好きになってしまった。
罪を問う側、否定する側と敵対的立場ではあるけれど、
接するうちにお互いを尊重するようになる、なんて
まさかそんな熱い友情をみることができるとは(笑)
弁護士が
「接するうちに検事が味方に、弁護士が敵に思えてしまうことがあります、
気をつけてください」って言ってたけど
わざとそうしているのだとしたら、西村検事すごすぎる。
タイトルが硬いけれど、
読みやすく分かりやすく、フィクション小説のようにワクワクして読めるので
ムネオ事件が気になる方は是非読んでいただきたい。
ムネオ、最近TVに出ないけれど
質問状いっぱい出して頑張ってるみたいですよ。
2030年ごろに、外務省から文書が公開されるとか。
私は40代かぁ。何やってんだろ。
そのころには覚えているだろうか。
覚えていたとして、文書を見ようという気になっているだろうか。
政治や外交に興味を無くしてないだろうか。
なんてことを考えてしまった。
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